コラム

地震が来たときの対処法

2024.01.09 / 最終更新日:2024.01.09

このたび石川県能登地方で発生した令和6年能登半島地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被災された地域の皆様の安全と一日も早い復興を衷心よりお祈りいたします。

 

新年早々の地震で、改めて震災対策について見直されたご家庭も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、お子さまをお持ちの親御さんに向けて、地震が来たときの対処法をご紹介します。

地震が来たときの対処法

 

 

 

ご自宅の場合

地震の際、お子さんとご自身の安全が何よりも重要です。もし自宅で大きな揺れを感じたら、まずは安全な場所へ移動しましょう。例えば、丈夫なテーブルの下など、家具や物が落ちてくる心配がなく、倒れたり移動したりしないスペースが理想的です。揺れが収まるまで、その場所で静かに待機してください。

 

料理中や火を使っている時に地震が起きた場合、心配なのは当然ですが、震度5弱以上の揺れの場合、ガスは自動的に供給が停止し、火も消えます。そのため、慌てて火を消しに行く必要はありません。 

まずは、ご自身とお子さんの安全を優先してください。

 

IHクッキングヒーターも、同様の揺れを感知すると自動で停止します。揺れが収まったら、ガスの元栓を閉めるなど火の始末を行い、ブレーカーを落としましょう。

これにより、火災を防ぐことができます。

 

また、地震の影響で玄関のドアが開かなくなることがあります。窓を開けて避難経路を確保しましょう。ただし、窓ガラスが割れている場合は足を怪我しないように、靴や厚手の靴下、スリッパなどで足を保護してください。

 

マンションなどの高層階に住んでいる場合、地震でエレベーターが動かなくなる可能性があるので、階段を使って避難してください。もし廊下側の窓から出られない場合は、ベランダ側の窓から避難経路を確保し、避難用はしごなどを使用して安全に避難してください。

 

近くに隠れられる机や丈夫な家具がない場合は

 

また、近くに隠れられる机や丈夫な家具がない場合があります。そんなとき、特にお子さんを守るために、「ダンゴムシのポーズ」が役立ちます。

 

このポーズは、両手を頭の後ろで組んで、足を正座のようにして身体をかがめ、小さく体を丸める形です。これにより、命を守るのに大切な頭や首、手首などの太い血管がある部分を守ることができます。

 

2歳くらいまでの小さなお子さんがいるママの場合、お子さんと向かい合わせになって、お腹に子どもの頭がくるようにしてうつぶせに寝かせます。そして、子どものお尻を抱えるようにして、ママが上から覆いかぶさって体を丸めてください。

 

子どもにとっても、このポーズは遊びの一環として楽しみながら練習できます。普段からこの「ダンゴムシのポーズ」を一緒に練習しておくと、いざという時に慌てずにすぐに取れるようになります。地震が起きた際に、このポーズで自分とお子さんの命を守るために、ぜひ練習しておいてくださいね。

 

 

デパートの場合

スーパーやデパートでお買い物中に地震に遭遇した場合はまず体を小さくして、頭を守り、見の安全を確保しましょう。店内には商品がたくさんあるので、地震でショーケースが倒れたり、商品が落ちてきたりすることがあります。窓や商品棚から離れて安全な場所に移動して、頭を守るために買い物カゴを使うのも一つの方法です。

 

特に、ガラス製品の近くにいるときは注意が必要です。割れたガラスで怪我をする可能性が高まります。安全な場所へ移動することができるなら、柱の近くや商品が少ないエレベーターホールのような場所が良いでしょう。

 

避難するときには、マンションでの避難と同じく、エレベーターは使わずに階段を利用してください。商業施設は避難経路が決められていることが多いので、落ち着いて店員の指示に従って行動しましょう。もし地震が起きた時にエレベーターに乗っていた場合は、全ての階のボタンを押して、停止した階で降りるようにしてください。

 

屋外で地震が起きた場合

市街地で地震に遭遇した場合、特にお子さんを連れているママは子どもを抱っこしてすみやかに安全な場所に移動しましょう。周りにあるビルや高い建物から落ちてくるもの、街頭や電柱にも注意が必要です。ビルの倒壊や窓ガラスが割れて飛び散る危険がありますので、建物からはできるだけ離れた方が安全です。手持ちのかばんやバッグを使って、お子さんとご自身の頭を守ってください。

 

建物の中に逃げ込むのは、倒壊のリスクがあるためNG。また、ブロック塀や自動販売機、電柱など、地震で倒れやすいものからは離れることが大切です。電線が落ちている場合、感電の危険があるので、絶対に触らないようにしてください。

 

移動できる状態なら、公園や空き地のような広くて安全な場所へ避難しましょう。そこで地震が収まるのを待ちます。一度収まったとしても余震がある場合があります。引き続き警戒しながら情報を集めましょう。

乗り物に乗っている場合

運転中に地震を感じた時、急にブレーキをかけると事故になる可能性があります。徐々にスピードを落とし、安全に道の端に車を寄せて停めましょう。

 

揺れが続いているうちは、車の中にいるのが安全です。車内で落ち着いて、ラジオやケータイで地震や交通の情報を収集しましょう。

 

もし、車から避難する必要がある場合は、緊急車両の邪魔にならないように駐車場所に気をつけます。

車の鍵は差したまま、窓を閉めて、ドアはロックしないでおきましょう。大事な車検証や貴重品を持って、歩いて安全な場所へ避難してください。

 

電車に乗っているときも同じです。緊急停止するかもしれないので、つり革や手すりにしっかりとつかまって、落下物の怪我に注意しましょう。揺れが止まったら、アナウンスに耳を傾け、指示に従って避難しましょう。お子さんは不安から泣いたり、社内から出たいと言ったりするかもしれませんが、安全第一で行動しましょう。

 

おわりに

地震は突然起こるもので、いつどこで起こるかわかりません。日頃からさまざまな状況に備えて、どう対応するかを知っておくこと、お子さんとの話し合いが大切です。そうすることで、もしもの時に慌てずに行動できるだけでなく、心の安定にもつながります。

 

今回は特に地震の時の対応についてお話ししましたが、台風や洪水など他の災害に対する備えや対応も異なります。この機会に、家族と一緒に、災害が起こった時にどうするかを話し合ってみましょう。いざという時に冷静に、そして安全に行動するために、日頃からの準備が重要です。次回の記事では、地震の事前の対策についてお話します。