2021.09.27 / 最終更新日:2021.09.27
幼少期の遊びを通して、昆虫が大好きになったり、天気の変化に興味を持ったりするお子さんがたくさんいます。
幼少期に好きになったことを、お仕事にしている方もいるのではないでしょうか。
ピタゴラスの定理を証明したことなどで有名なアルベルト・アインシュタインは、父親からもらった方位磁針をきっかけに自然界の仕組みに興味を持ったと言われています。
この記事を読んでいる方の中には、小さなころに天体望遠鏡のおもちゃで興味を持ち、夜空の観察が大好きになった方もいるのではないでしょうか。
このように、小さな頃の経験やきっかけが、子どもの学びのスイッチを入れてくれることがたくさんあります。
幼少期に様々な物事に触れて、その子がその中でも特にこれが面白い!と思うものが一つでも見つかると、成長していく中できっと楽しみながらその分野を学んでいけることと思います。
今回は、遊びを通して、下記のようなジャンルの基礎を学ぶことができるおもちゃについてご紹介します。
対象年齢はだいたい4歳以降くらいが多いのですが、学校での学習の基礎になるおもちゃは、下記のようなものがあります。
それでは、具体的にどんなちからを伸ばしていくことができるかを見ていこうと思います。
生物好きの方はおそらく一度は触ったことがあるのではないでしょうか。
この人体パズルの良いところは、小さな子どもが遊ぶパズルボードの良さが生かされている点です。
リアルな人体模型に似たものを!と思う親御さんも多いかもしれませんが、子どもの発達段階を考えると、4歳位のお子さんにはパズルボードのかたちが適しています。
その理由としては、このようなポイントがあります。
ぐらぐらしない、しっかりと安定した土台で、小さな子どもでも、目の前のパズルに集中して遊ぶことができます。
これは非常に重要で、幼い子どもにとっては、まだ同時にいくつものことを見ながら遊ぶことは難しいのです。
大人で言うところの「マルチタスクが難しくて、一つのことだと集中して取り組める」というようなイメージが近いかもしれません。
子どもの脳はまだ発達途中で、同時に様々なことに注意を払えるようにはなっていません。
〇〇に注意しながら、▲▲をする
という、物事を同時に複数行うことは、まだ難しいのです。
具体的いうと、これがもし立体の人体パズルだった場合は、以下のようなことに気をつけながら遊ぶ必要があります。
・パズルをはめる土台が倒れないようにする
・前後左右のことを考える
・はめたパズルが重力で下に落ちてしまわないように、はめていく順番を工夫する
などがあげられます。
人体に興味を持つ、ということを大切にするのであれば、その目的一つにお子さんが集中できる環境をつくってあげる必要があります。
まだ4歳程度のお子さんであれば、立体的でリアルなパズルで遊ぶよりも、「身体のどのパーツがどこに当てはまるか」という一つのことに集中できることが大切です。
集中して遊べる環境ができれば、自然と子どもの興味はパズルの中身に向いていくでしょう。
動物や乗り物のパズルボードだと、全く同じイラストが書かれていることが多いです。
しかし写真のように、骨や筋肉、内臓のイラストが書かれているものもあります。
このパズルで遊ぶとき、単純に「同じものを探して当てはめる」のではなく、子どもの頭の中では「同じ形のものを当てはめる」と同時に「その内側にどんなもの(骨など)があるか」を見て確認することができます。
こうして人の体は目に見えているものだけではなく、内側にはいろいろなものがあるのだということを、知ることになります。
そうして、人体への興味を刺激することができます。
大人でも興味を持って遊ぶことができる、リアルな人体模型パズルもあります。
ものによって、簡単に完成させることができるような工夫がされていたり、左右で骨と内臓に別れていて、見比べたりできるものもあります。
また、色々な形の臓器をリアルに見ることで、それぞれがどんな役割があるんだろう?と興味を持つお子さんもいるかもしれません。
そんな時に、知っているものを答えてあげると、お子さんの興味もより刺激されます。
親御さんによっては、お子さんに質問された時に、知っていなければいけない!と思う方も多いようですが、親だからといってすべてを知っている必要はありません。
わからないことを質問されたときには、「お父さんもわからないから一緒に調べようか」などを伝え、「わからないことを調べる」という姿を見せていくのも良いと思います。
ここから、生物や医学に興味を持ち始めるお子さんもいるかと思います。
こちらは、対象年齢3歳からのファースト顕微鏡セットになります。
小さな子どもでも扱いやすいように設計されており、おもちゃのようですが倍率30倍くらいまで見ることができ、LEDライト付きのものもあります。
目が当たる部分は柔らかいゴムでできていたり、ダイヤルを回すとレンズが上下に動いてピント調節できるなど、本物の顕微鏡に近い機能があります。
難しい操作をしなくても、簡単に身近なものの観察ができます。
例えば、タオルや、塩や砂糖、土、貝殻など。
拡大して見ると、全く違う形に見えることに、きっと驚くお子さんが多いことと思います。
また、塩などきれいな結晶のかたちがあることも知るきっかけになります。
お金や紙などを観察してみるのも良いかもしれません。
お水を一滴垂らして、観察してみるのも良いと思います。
きっと知らなかった世界に興味津々になる子がいると思います。
水に直接潜らなくても、水中を観察することができるおもちゃもあります。
物によってはLEDライト付きというものもあり、暗い水中も観察して楽しむことができます。
また、拡大して中の様子をみることができるものもあり、小さな生き物や、水中の植物や小石などを観察することも可能です。
川や海で、バケツに水をすくってきて中に入っているものを観察することもできます。
水中の生き物や植物に興味を持つきっかけになったり、お魚の飼育に興味を持つお子さんも出てくるかもしれません。
天体望遠鏡にも、子ども向けの製品があります。
例えば写真のような望遠鏡だと、安定感のある作りになっていて、手ブレが起きにくく安定し観測ができます。
初心者向けの天体望遠鏡であっても、月のクレーターや、火星や土星の輪っかなど、様々な天体を観測できるものがあります。
図鑑などと組み合わせて観測すると、季節によって星座が変わることを発見したり、
それぞれの星座に関する神話についてなど、天文学の基礎を学ぶことができます、
こちらは空気を入れて膨らませ、バランスボールのようなサイズの地球儀です。
直径100cm近い、非常に大きなものもあります。
絵本など、平面に描かれている地図ではわからない、距離や大きさも体感することができる遊べる地球儀です。
中には本当にバランスボールとして遊べるものもあります。
地球儀を、手の届く範囲に置いておくと、子どもたちが様々なことに興味を持った際に
地理関係も含めて学んでいくことができます。
例えば、下記のようなタイミングです。
①日本人以外のお友達ができた
②オリンピックなどスポーツを通して国名や国旗について知った
③テレビで海外のことを知ったとき
④動物や恐竜に興味がわき、生息地をしらべたとき
⑤海外から輸入された食べ物を食べたとき
こんなときに、地球儀で場所を探してみると、とても遠いところにある国だということがわかったり、日本に比べてものすごく大きな国があることなどを知ることができます。
国の地理感覚に小さな頃に触れていると、大きくなってから様々な国や歴史について学んだときも、地理と結びつけて理解していく効果が期待できます。
最近では、壁に貼ることができる世界地図に人気が集まっています。
写真のような塗り絵ができるタイプや、木製で行ったことがある国にピンを立てたりできるものもあります。
楽しみながら壁に貼る作業や、飾っていることで地図が身近にあり、国の名前が出た時に「その国はどこにあるかな?」と一緒に探すことも日常的にできるようになります。
また、ものによっては、その国の特色がイラストでわかりやすく書かれていたり、観光名所がわかるようになっているものもあります。
これらは学校で地理や歴史を学ぶ際にも大いに役立ち、知識を紐付けて学んでいくこともできますし、実際に行ってみたい!と思うきっかけになる可能性もあります。
簡単な操作で、ものの重さを測ったり、比べたりすることができるセットです。
水やおもちゃなど、身近なものの重さをはかることができます。
正確な重さをきっちりと測る、というよりも、同じようなサイズでも重いものもあれば、軽いものもあることを知ったり、
小さいコップを何杯分入れると大きなコップ1杯分とおなじになる、など比較して遊ぶこともできます。
また、実験ごっこもできるため、理科に興味を持つ入口になることもあるでしょう。
こういったおもちゃで遊んだ、「楽しい」という経験が、後に学校で実験をした時にもっと学びたい!という気持ちに繋がっていくこともあります。
まあ、本格的な計量器具が存在することで、正確な重さを測ることの大切さに気がつくお子さんもいるかも知れません。
この記事では、子どもたちにたくさんの興味関心の種まきができるおもちゃをご紹介しました。
もちろんお子さんによって、好きになるものは異なりますし、親の願いとは別のものに興味を持っていくこともよくあることです。
何か興味を持つものがあると良いな、くらいのスタンスで、おもちゃで遊ぶ機会を作ってみてください。
また、幼い頃に種まきしたものが、大きくなって急に興味を持ち始めるということも珍しいことではありません。
そのため、今はあまりお子さんの興味関心にはまらなかったとしても、様々なおもちゃに「触れる」ということがとても良い影響を与えます。
ぜひ、色々なおもちゃで遊んでみてください。