コラム

知育玩具は子どもの発達に必要?|iPhoneやiPadは危険?

2021.12.01 / 最終更新日:2022.02.01

知育玩具は子どもの発達に必要?

知育玩具もさまざま売りに出されており、どれを使って良いか悩みますよね。
あまりにも多くありすぎて、本当に必要なのかどうかを悩まれている方もいると思います。
結論を言うと、iPadやiPhoneで動画を流すことだけだと子どもの発達にとても危険があります。
また、知育玩具はその子に合わせて選べば子どもはすくすくと発達していきます。
そこで、今回は市の保育園訪問で療育相談や発達相談をしている著者がなぜ知育玩具が必要なのかを解説したいと思います。
また、人気のある知育玩具や遊び方のポイントも解説しまたのでぜひ参考にしてみてください。

遊びは多くのことを学ぶ

大人だと、遊んでいることは「たかが遊んでいるだけ」と感じる方もいるかと思います。
しかし、実際には子どもの段階だと遊びはさまざまなことを学ぶ勉強になっているのです。
赤ちゃんの段階だと世の中のことを全く知らない状況です。
全く知らない世界のため、さまざまなことを覚えなければいけません。
しかし、何も知らない世界のため自分から体験し勉強することはとても難しいことです。
そこで赤ちゃんが楽しみながら学べるように考えられたのが知育玩具です。
知育玩具で遊ぶと自分が知らない感覚を遊んで学べます。
そして、赤ちゃんの世界は広がっていくのです。
遊ぶことは世界を学んでいくことになるため、自立する第一歩にとなっていきます。

iPhoneやiPadの動画は注意!こだわりが強い子どもができてしまう?

最近では便利な時代になりiPhoneやiPadで動画を見せられる時代になりました。
保護者の方も共働きなどで忙しいため、これらを使うことを否定はしません。
しかし、iPhoneやiPadだけだと、こだわりが強い子どもになってしまう可能性があります。
iPhoneやiPadは中毒性が高くやめられないのが特徴です。実際に、わたしたち大人も一度もつと手放せない存在になっていますよね。
それは大人だけでなく赤ちゃんや子どもにも当てはまります。
赤ちゃんや子どもは自制心が育ちきっていません。そのため、自分の要求を泣いて通すことがあります。
あるがままにiPhoneやiPadを与えすぎると、どんどん要求が強くなっていきます。
要求を通すためには、泣くか自分を攻撃するか、人に当たる方法しかありません。
その行動が強化されてしまうため、iPhoneや iPadは子どものこだわりを強くします。
市の相談をしていると保育園の適応が難しい子どもに、iPhoneやiPadを多く使っている家庭が増えてきました。
ぜひ、皆さんが育てづらくならないよう気をつけて育児をしてみてください。

赤ちゃんの時期はゴールデンタイム。いろんな遊びを体験させよう

その話をきくと、どんな遊びをして良いのか迷いますよね。
1番大切にしてほしいことは知育玩具や外遊び、ふれあい遊びなど、さまざまな遊びをしてほしいことです。
赤ちゃんの脳みそはとても柔軟です。
楽しいことも苦手なこともその時期に覚えます。
楽しいことが増えれば増えるほど、精神的に安定するのが特徴です。
遊びをしていると、いっしょに遊ぶ相手がいます。
その人と安心して遊ぶことで「この人なら信用しても大丈夫だ」と学びます。
遊びをしながら、社会性も学んでいるのです。
早期教育などさまざまなことをやるように言われていますが、難しいことを考えなくて大丈夫です。
遊ぶだけで赤ちゃんや子どもにとって、大人になったら身につけるのが難しいことを学べます。
ぜひ、いっぱい遊んで楽しく学ぶ場をつくってください。

なぜ、知育玩具は子どもの発達に必要なのか

「子どもと遊ぶだけなら、知育玩具でなくてもどんなものでもいいんじゃないな」という意見もあります。
しかし、それをするのは教育や子どもについて仕事をしている人じゃなければ難しいのが現状です。
子どものことを知っている人だとどんな遊びが好きか、どんな成長をしていくかを知っているため、子どもの興味を引き付けられる遊びができます。
しかし、子どもにかかわった経験が少ない人だと至難の業です。
そのため、データや科学的根拠に基づいてつくられた知育玩具が使いやすいのです。
他にも、知育玩具がどんな人でも使いやすいおすすめの理由があります。

さまざまな感覚を養う

子どもたちが学んでいく感覚は、あたたかい、やわらかい、かたい、気持ちいいなどさまざまです。
それらの知っておくべき感覚を養うように知育玩具はつくられています。
実際に、保育や子どもの遊びを知らないと意図的にこれらの感覚を満たすことはなかなかできません。
そのため、ある程度考えてつくられている知育玩具はさまざまな感覚を養いやすいのです。
また、年齢によっては「少し」「小さい」「ちょっと」など抽象的な感覚も学ぶ段階です。
それらも考慮されている知育玩具は、子どもの発達にとてもいい影響を及ぼします。

興味をもってとりくめる

子どもと遊ぶときに一番難しいことが興味を引き付けることです。
子どもと大人は感覚が違います。
子どものことを知らない人だと、子どもが興味をもっているものではなく自分の好きなものを遊ぶことが多くなりがちです。
この遊び方だと、最初はなんとなく子どもも遊んでいることが多いのですが、長続きしない特徴があります。
保護者の遊び方を見ていても、子どもの目線に立って遊ぶのはなかなかできません。
知育玩具は、年齢によって興味が引き付けられやすいおもちゃを調べています。
そのため、適応年齢に合わせて使うことで、子どもが長続きしやすい遊びを見つけやすくなります。
長続きすることで、さまざまな場所に行ったりせずずっとその場所で遊びます。
その遊び方ができるようになると、保護者もとても安心できますよね。

ことばを覚える基礎がつくられる

最近、多くの保護者が悩んでいることにことばが出ないことがあります。
これは、遊びをする機会やさまざまな遊びに触れる機会が減ったことが原因です。
ことばを覚えるときは、子どもはさまざまな体験をして自分のなかに知っていることばをためていかなければいけません。
多くの保護者は、遊びの種類や経験が少ないため子どものことばがなかなかたまらないのです。
例えば、りんごを見ただけでも話せることばはこれだけ違いがでてきます。

遊びが不足し、ことばがたまっていない子ども
「赤い・たべもの」

遊びや体験ができていて、ことばがたまっている子ども
「赤い・丸い・あまい・かむと音がなる・つるつる・重い・かたい」

これらの経験は普段のお家での生活でもたまっていきますが、遊びをすることでさらにことばをためられます。
知育玩具は、さまざまなことばを刺激しやすいおもちゃです。
ことばの基礎をつけるためにも、とても効果があります。

知育玩具でさらに子どもの発達を促すポイント

知育玩具は買うだけだと効果が得にくい可能性があります。
「知育玩具って本当に必要かな」と思っている人は、いっしょに遊べていないことが多い印象です。
共働きや家事もありいっしょに遊ぶのはなかなか大変ですよね。
しかし、自分が遊べないときでもパパや祖父母にこのことを頼むだけでも子どもの発達は変わっていきます。
今回は遊ぶポイントを紹介するので、ぜひ試してみてください。

いっしょに遊ぶ

まずはいっしょに遊べているだけでも効果は違います。
子どもがすくすくと成長してくための最初の土台に「愛着形成」があります。
「愛着形成」というのは、保護者でも祖父母でも大人と信頼し合える関係をつくることを指します。
この土台がしっかりしていないと、不機嫌になったり、他人と遊ばなくなったりすしがちです。
知育玩具は子どもがはまり込みやすいので、いっしょに遊ぶ場面を多くつくれます。
まずは子どもが知育玩具で遊んでいる場所に近づいて、いっしょに遊びに混ざってみてください。

ことばがけをする

ことばがけとは、子どもといっしょに遊んで「楽しいね」「赤色だね」などと子どもに対して話すことを指します。
ことばの発達にはことばがけが欠かせません。
ことばがけをすることで、子どもはさまざまなことばがあることを覚えていきます。
知育玩具で遊んでいるときは、「楽しい」「おもしろい」と言った感情が出やすくなります。
また「赤い」「小さい」「やわらかい」と言った感覚も覚えやすい場面をつくれます。
いっしょに遊びながら、そのことばを言うだけで子どもはそのことばと物を一致させていきます。
ぜひことばを覚えるためにもどんどんことばがけをしていきましょう。

大きくリアクションする

ことばがけとも関連してきますが、大きくリアクションすることも大切です。
保育士や教員を見ていると、大きなリアクションをしている人が多いですよね。
あれは、子どもに感情や表情を教えているからなのです。
子どもは大人の表情やことばを見て、「この気持ちになることがこのことばだ」と感情を学んでいきます。
子どもが分からないようにやっても感情は覚えづらくなってしまいます。
子どもは信頼している大人のことをよく見ています。
関係ができている保護者だからこそ、大きくリアクションしていっぱい感情を学ぶ機会をつくってみてください。

はじめと終わりの時間を決める

保護者に多くある子どもの悩みで、言うことをきかないがあります。
子どもはどの時期でも自己中心的な生き物です。
そう分かっていても子育てしやすいように何とかしたいというのが本音ですよね。
そこでおすすめなのがはじめと終わりの時間を決めておくことです。
子どもは見通しがあると、自分でコントロールしやすくなります。
そこで、あらかじめはじめと終わりの時間を決めるように子どもに言います。
それを繰り返すことで、言ったことを守ろうとする力や、自分をコントロールする力がついていきます。
遊びに熱中するときこそこのことを意識してやってみてください。

発達相談でおすすめする万能知育玩具

子どもの発達相談では、その子にあった知育玩具やおもちゃをすすめています。
そのなかで、著者が多くのお子さんにすすめている知育玩具を紹介します。
子どもによって興味が違うため、すべての子どもが遊ぶかと言われると絶対とは言えません。
しかし、発達相談をするなかで多くの子どもが興味をもちやすいものを紹介しますので参考にしてみてください。

パズル

パズルは、2歳以降の子どもがとても興味をもちやすい知育玩具です。
パズルは目と手をうまく動かさないと失敗してしまいます。
面白く興味をもちやすい知育玩具ですが、複雑な動きができるようになるのです。
最初は同じ形をあてはめるパズルがおすすめです。
それができるようになって難しいものを子どもが求めている場合は、知能ビーズなど自分で組み立てられるパズルを保護者にすすめています。

マッチング

マッチングとは特定の形をはめ、名前とモノを一致させる課題のことを指します。
特にことばがなかなかでないお子さんにすすめています。
モノを操作する力や、頭の中で考えことばを覚えることを促せるからです。
最近では、動物や果物など子どもが興味をもちやすい知育玩具増えています。
子どもが好きなもので知育玩具を選ぶといっぱい遊んでくれますよ。

分別課題

分別とは、色や形がさまざまある知育玩具で指示通りに分ける知育玩具のことです。
数字や色、形などその子どもが知らないことばによって、知育玩具を選ぶのがポイントです。
遊びながらことばや概念を学びやすいので、発達が心配な保護者によくすすめています。
ただし、この知育玩具は保護者がやらせてしまうこともあるため注意が必要です。
あくまでも子どもがやりたいときにやるのがおすすめなので、嫌いにならないように注意してください。

音が出るオモチャ

1歳までの小さい時期の遊びがほとんどしていない子どもにすすめています。
がらんがらん鳴る知育玩具やけん盤の知育玩具が当てはまります。
簡単な動作で音が鳴るため、小さい子どもでもとても興味をもちやすいのです。
小さい赤ちゃんは笑って、声を出せばそのおもちゃが楽しいということです。
音が出る知育玩具は赤ちゃんの表現を引き出しやすいので、どう遊んでいいか分からない保護者はぜひ一度試してみてください。

まとめ

知育玩具は子どもの発達にはいい影響があります。iPhoneやiPadで動画を見ているだけだと学べない、多くのことを学べます。
どんな知育玩具を試せばよいかなんでいる人も、著者の紹介した知育玩具を参考にして、レンタルしてみるのも一つの手です。
子どもの実情に合わせて、一緒に遊んでいっぱい学べるよう知育玩具で遊んでみてください。